空飛ぶ雑草

観た・行ってみた・食べてみたのログ置き場

2泊3日プーケット旅行

はじめに

 これは「砂浜に寝転んで日差しを浴びながら読書、たまに水浴びしてビーチバレー。ビーチ最高♡」というタイプではない人間が書いています。白い砂浜より博物館や美術館に吸い寄せられ、手つかずの自然よりも公共交通機関の発展と水洗トイレに涙を流して感謝する派。そんな私の感想を一言でまとめると「楽しかったけど、一回で十分です。」

キューバダイビング

 今回の一番の目的はこれ。ビーチリゾートとして周囲がもてはやすプーケットという街に、元々興味はあったけど行くだけの理由がなかった。近場で2泊3日の旅行にはぴったりだけど自分はビーチリゾートに向いてる人間じゃないしな~とためらっていたところ、人生で一回はやってみたいと思っていたスキューバダイビングができると知って行くことに。

 実際はめちゃくちゃ難しかった!人体を沈めるのってこんなに難しいのね!?「写真撮ってるからフレームアウトしないで」とかインストラクターに言われるけど、全くコントロール不能。酸素タンクは地上では重いくせに、水中だとすごい引っ張りあげられるし左右に振られる。前に進めば安定するかと思って、慣れないフィンで必死に泳ごうとしたら「泳ぐな、魚が逃げる。流れに身を任せろ」と言われる。無茶苦茶や!(後述するけど、人の話を全く聞かずにしゃべり続ける人なので言い返さなかった。)

 あと耳抜きも難しかった。一本目は大丈夫だったけど、二本目は疲れてたからか全然抜けなくて右耳つぶれるかと思った。さすがにちょっと上がらせてとハンドサイン出したけど「鼻つまんで頑張れ」と返されるだけでむしろ深く進まれて、内心マジで焦った。ちなみに、これを書いてる今も右耳に不調を抱えている。日にち薬しかないらしいので様子見中。

 とはいえ、水中の景色はとてもきれいだった。写真のとおり、先日水族館で見たような色とりどりの魚がいーっぱい!『デイブ・ザ・ダイバー』で知ったゴマモンガラが、本当に凶暴で他の魚を追い回してる様子を見られたことにも興奮した。冷たい水がやや混じってて若干濁りはあったけど、魚や珊瑚を十分満喫できた。法律により海洋生物へのおさわりは厳禁だったのはすごく残念。でも『ファインディング・ニモ』で見たような魚の群れと間近に対することができて感動した。

 潮風を浴びながらボートで過ごすのも快適だった。なかなか揺れたけど船酔いすることもなく、終わるころには昼寝できたぐらい。まぁおかげでガッツリ日焼けしたけど。昼食にできたてタイ料理食べさせてくれたのも嬉しかった。

 ぶっちゃけ私的にはスカイダイビングの方が怖いけど楽。スキューバはやることが多い。「魚きれい!泳いだら逃げる!耳痛い!体が浮く!でも珊瑚きれい!やべぇ息し忘れてた!」みたいな感じで超忙しい。空は上に行ったらあとは重力に従って落ちるだけ。(逆に言えばインストラクターに命含めすべてを預けるしかないわけだが。)一周回ってまたスカイダイビングやりたいかもしれない……。

 ここからは愚痴。担当インストラクターが最悪だった。昭和の親父って感じで声デカくて口が悪い。ディスりをイジリと混同したまま生きてる。それが海外生活長すぎて悪化してるから余計に質悪い。ダイビングポイントまでの移動に一時間ぐらいあったけど、海洋生物の話とかじゃなくて日本の教育批判を延々聞かされた。それを同じく海外生活長いからって私に同意を求めてくるところもウザい。「私わざわざ日本人にお金払って何聞かされてるんやろ……英語ツアーにしとけばよかった」とげんなりしたので、さすがに途中からは愛想笑いもやめた。自分は実業家で金持ちっていう自慢も心底うんざり。すべてが鬱陶しかったので、当然チップは渡してない。お金あるんだから庶民のはした金なんかいらないでしょ。この辺で日本人がやってる所はこの会社以外なさそうというのも、もう行かないと思う理由の一つ。「自分が初ダイビングした時は、耳痛いしインストラクターぶっ〇してやろうと思いましたよ、ハハハ」とか笑ってたけど、そっくりそのまま返してやりたかった。

ホテル

 ダイビングの送迎の都合上、ビーチ近くに滞在した。また、計画した当初はスパも行こうと考えてたので、スパリゾートみたいなところを選んだ。が、感動がないどころか気の利かない点が多く、普通に大手ホテルチェーンにしとけばよかったと後悔した。具体的にはこんな感じ。

  • デポジットは現金で、とフロントに到着して初めて知らされる。予約確認にそうした記載は無し。たまたま持ってて助かったけど。
  • 泊った部屋は平屋造り(ヴィラなんて高級なもんじゃない、いうなれば長屋)。フロントから遠いが屋外プールへのアクセスは良い。庭に面しており、各部屋の外に付いてる椅子に腰かけて、水着を乾かしながら優雅にリゾート気分を味わえる。しかし自然豊かなぶん、夜は蛾やヤモリが大集合。対策は部屋になんの説明もなく置かれている大昔のアースだけ。私ですら使い方分からんかったわ。
  • 隣人が外の椅子に集まり宴会を始めると、扉が薄すぎるので全部聞こえる。防犯性も心配。
  • 『起こさないでください』の札が木製で、同じく木製の扉に風でガンガン当たってうるさい。お前のせいで起きるわ。
  • 歯ブラシ等のアメニティはフロントに言わないともらえない、ということが部屋には案内があるけどフロントでは教えてもらえない。仕方なしにフロントで尋ねると「ちょっと今はない。後で部屋にもっていく」と言われたが、3時間待っても来ない。今度はフロントに電話してやるとやっと持ってくる。
  • 部屋の清掃には来るが、タオルを変えるのではなく畳んで元の場所に置いておかれる。「交換したいタオルだけ洗面所にいれてください。水を大切にしましょう」とかの案内も特にない。え、清掃とは?

 なんというか、高級ホテルではないが決して安くもないのにこのレベルか、という感じで気疲れした。バスタブないとこに泊まるのはもうやめよう、いい年した社会人だしな……。お湯はちゃんと出たし、毎日飲み水2本くれたし、朝食ブッフェもルームサービスもおいしかったのだけは本当に救い。

泊ったホテル。入口だけは立派。

ペディキュアとショッピング

 気を取り直して楽しい話。リゾート地とはいえシンガポールより物価は安いので、ネイルサロンに立ち寄った。両足ペディキュア(ポリッシュ)がケア付きでTHB500と激安。直後に少し剥げてしまったけど、超かわいく仕上がったし施術も丁寧だったので大満足!ずっと買い換えたいと思ってたサンダルもゲットできた。TevaのスポサンがTHB1,700ぐらいで買えたのは最高。ベースがビーサンだから砂浜にも雨にも強い。デザインと実用性を兼ね備えているなんてすばらしい。こういう買い物は気持ちよくてずっと一人でニヤニヤしてしまう。

サンダルとペディキュア。本当にいい買い物した!

飛行機ビーチ

 正式名称はマイカオビーチ。プーケットで何したらいいんだ?とネサフしていた時に知った、空港の間裏にあるビーチ。朝イチに行くと着陸する飛行機が自分の真上を飛んでいく。実際の迫力はすさまじい!つんざくようなエンジン音。顔がカピカピになりそうなぐらい吹き付ける風。「轢かれる!」と思うぐらい機体が目前に迫ってきて、次の瞬間には写真のように自分の真上を飛び去っている。ため息がでるくらいカッコいい!

 ビーチに来てた人はみんな自撮りがんばってたけど、なかなか厳しそうだった。私も挑戦したけど、近すぎて合成したみたいになった。それくらい近くで見れる。本当は大型機を見たかったけど、時間的に無理だった。場所的に全然タクシー捕まらないし行きも帰りも苦労したけど、それでも立ち寄ってよかった。ビーチから走るバイクタクシーも、ドナドナされるみたいで面白かった。貴重な体験できたな。

イカオビーチにて。本当に飛行機のお腹が丸見え。大迫力!

その他

 マジでハッパ屋が多い。その横で「射撃(実銃)いかがですか~」とかのんきに客引きしてるのでたまったもんじゃない。ラリッた客に銃持たせるのどうかしてる。いくら射撃場は車でちょっと走った所にあるとはいえ恐ろしい。いや、そういうアホな客を誘拐する算段かも?いずれにせよ治安悪すぎる。

 入管の列で子連れをたくさん見かけたんだが、ああいう人たちは高級リゾートホテルにこもりっきりで遊ぶんだろうか。巨大ショッピングモールの周辺でさえ、信号のない横断歩道をひっきりなしに横切るバイクと車、生物的な悪臭と怪しい客引き、そしてハッパ屋。決して子供を遊ばせるような街じゃないと思うので、きれいなホテルの清潔なプールでちゃぷちゃぷしてる方が健全だろうな。

 あとコルコルコルコル(ヘタリア)の国の人がめちゃくちゃ多かった。今あなたの国のせいで戦争してませんでしたっけ?のんきなもんですね、とどうしても白い目で見てしまった。亡命してるとか国籍は違うとかいろいろ事情はあるんだろうけど、なんというか無責任で無関心な行動に思えてしまう。ウクライナのことを思うと胸が痛くて、見かけるたびにモヤモヤした。

パトンビーチ。景色はキレイ。

ビーチに背を向けるとこのストリート。ヤバそうな店が多かった。

おわりに

 スキューバダイビングやりたいがために行ったけど、近いってだけで別にプーケットにこだわる理由は全くないので、冒頭にも書いたけどもう行かないと思う。たとえ誰かに誘われても、沖縄に行こうって誘い返すかもしれない。しばらく東南アジアはいいかな、お腹いっぱいだ。さらなる遠出のために貯金しよう。何はともあれ、充実した旧正月休みでした。